立衿イカ胸シャツとは?|オーダーシャツ・ワイシャツ通販MISQUE(ミスク)

公開日:  最終更新日:2021/06/02

イカ胸と立衿(立カラー)は、19世紀中頃に燕尾服(当時は乗馬服)が礼服・正礼装になった際、胸に勲章を佩用する為に作られました。他の礼服・礼装品が、カジュアルからの転用借用その中で唯一最初から、折目正しいフォーマルの為に作られた、折目正しい礼装品です。
20世紀に入り タキシード(元は部屋着のスモーキングジャケット)は色は黒、立カラー&イカ胸シャツ等、燕尾服の礼装品を用いる事を条件に礼装としてアメリカの市民権を得ました。
21世紀目前の今も、折目正しき正礼装ホワイトタイ(燕尾服)には、立衿イカ胸シャツ+白蝶タイが正式です。折目正しき正礼装ブラックタイ(黒タキシード)には、立衿イカ胸シャツ+黒蝶タイが正式です。
そして折目正しき楽礼装(花ムコの燕尾服・流行のタキシード・モダン用ダンス服・略礼服・等)には、立衿イカ胸シャツ+蝶ネクタイが用いられます。
19世紀中頃の、折目正しくその為の皺・型崩れ・着崩れを許さない、伝統の技法・仕組は、「昔は職人 今システムズ」…「タキシード会議」の立衿イカ胸シャツの随所に今も生き続けています。
御手持ちの(立衿)イカ胸シャツと照合・確認しながらこの解説を御覧頂ければ、更に御理解深まる事と存じます。

●立衿(タチエリ):立衿に触れてみて下さい。折目正しいハードな仕上がりが特長です。立衿は礼装の象徴、芯が命です。

●並衿(ナミエリ):昔は、カラー付け外し式シャツが普通でした。それで並み衿のシャツ。今は簡単に着られる立衿のシャツに、取って代わられました。

★チェック・ポイント 礼装用シャツの簡単な見分け方。衿のサイズ表示を見る。S・M・L又は衿サイズのみ表示の品は、避けるが無難。

背テープ

衿の後ろ、肩布の真ん中に、昔から付いてるテープです。ネクタイが、ズリ上がるのを防ぎます。
蝶タイの紐は、必ず、この「背テープ」に通して下さい。

イカ胸

燕尾服着用の際、胸の真ん中に勲章をしっかり止めるために、芯地を入れて糊で固めたよだれ掛けの様な「胸当て」を作り、シャツの上から首の後で結んで前に垂らしました。その形状から日本のシャツ職人達は、これを「するめ」又は「いか」と呼び、一般にも「イカ胸」の名が定着しました。
後に、着やすい様にシャツと合体、並衿イカ胸シャツ(後開き)が出来ました。更に前開きになり、立カラーを縫い付けて、現在の立衿イカ胸シャツになりました。

★チェック・ポイント イカ胸の縁の部分に、縫い目が見えるシャツは、アイロン掛けで、胸の部分に必ず皺が寄ります。この皺を取る事は、腕の良い職人さんでも困難です。

●前立て両穴:着用の際は、仮止めの「コツボタン」を外して、「スタッドボタン」を用います。
ボタン穴は、スタッドボタンが縦横十文字にガッチリ止まる様、左前身頃は縦に、右前身頃は横に、前身頃両方に開けてあります。それで「両穴」です。

●スタッドボタンの簡単な止め方:イカ胸両穴シャツを着る前に、スタッドボタンを、右前身頃の裏側から、釦穴に押し込んで付けて置きます。シャツを着て、普通のシャツと同じ様に釦を掛けて下さい。

●前立て白ボタン:スタッドボタン風の白ボタンを付けました。普通のシャツ同様に着られて簡単便利です。

引出し

イカ胸の下、右前身頃に付いてる舌状のタブが「引出し」です。イカ胸をピンと引っ張り、皺を防いでシャツがズリ上がるのを防止します。

●使用法:シャツを着て普通に立って、「引出し」の位置に当たるズボンの内側に、予め 釦を付けて置きます。
シャツを着たら、最後に「引出し」を左前身頃の穴から引出して、引っ張って「引出し」の釦穴に先程のズボンの釦を引っ掛けて止めます。

★チェック・ポイント この「引出し」はキッツイ方が良し。滑りが良いのは、チカラになりません。付いてないのは論外です。

本カフス

シングル両穴カフスボタン止め。19世紀中頃、最初の礼装用シャツ(イカ胸)もこの形のカフスです。これが正式、本物の礼装用シャツのカフスです。

★チェック・ポイント ダブルカフス(フレンチカフス)は、いなせなパリっ子の腕捲りから。本来 カジュアルです。「正しい礼装」には決して用いません。

 

あなた”だけ”のデザインでオーダーシャツをぜひ作ってみませんか!?
◆オーダーシャツ・ワイシャツ通販のMISQUE(ミスク)◆
オーダーシャツ・ワイシャツ通販のMISQUE(ミスク)

シェアありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

Your Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

PAGE TOP ↑